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学校と教育 (2007年)

 
スウェーデンの学校:

 

学校教育とその仕組み、その1:

 

スウェーデンの学校教育は、ヨーロッパの中でも、他に例を見ないユニークなシステムを持っています。小中学校の義務教育は、日本と変わりませんが、高校、職業学校、成人学校、大学および学院も入学金や授業料は無料です。 もちろん、日本の学校や多くの外国の高校や大学のような、入学金や学費はありません。 経費といえば学生組合に治める組合費のみで、これは入学から卒業までの間、学生証発行、学生寮斡旋などの諸手続きをする学生組合であり、この組合によって、学生たちの受ける恩恵は多くあります。
 

入学資格があれば、スウェーデン人のみでなく、外国人でもこの教育の恩恵を受けることが出来ます。 それだけに、EU各国からの大学入学を希望する生徒数も多く、いろいろな国の生徒の集団が出来て、国際色豊かであり、とてもにぎやかなものです。

ヨーロッパのみでなく、アジア諸国からの入学生徒も 多くなりましたが、スウェーデンのシステムを逆に、利用しようとする国も多くなってきました。


自国で専門教育が十分でない一部の大学は、生徒をスウェーデンに送り込み、 無料であるのみでなく、外国の生徒にも教育手当てが支払われることから、生活費も安く済むことから、アジア諸国からの生徒入学が毎年増加しています。

そのために、例えば、スウェーデンの入学希望生徒が、外国人の生徒よりも、成績単位が優秀にもかかわらず、大学は国際親善を名目として、大学の席を外国人生徒に優先し、 入学できなかった問題が発生しました。スウェーデンの生徒数名が、不公平な判断であり、差別扱いを受けたとして、大学を訴えました。裁判の結果、大学側に責任があり、不当な扱いをしたとして、訴えた生徒に損害賠償の支払いを 判決し、大学は多額な賠償金を生徒たちに支払いました。また、経営面の問題も発生し、一部の大学では、ERU諸国以外の生徒には、入学金および学費の支払いを義務付けるべきであるという意見が多くなり、政府は検討をすることになりました。

 

入学資格のある 者は、家庭の貧富の差には関係なく、努力次第で勉強が出来ます。数年前から、日本の幼稚園にちかいシステムが導入され、6歳児を小学校入学準備期間として、小学校に編入させるようになりました 。しか、このシステムは小学校教育関係者からは、6歳児が精神的にそこまで成長している者が少ないとして、あまり適切な処置ではないと悪評です。

小学校から学院を卒業するまで、学校の種類に関係なく、育児手当て(18歳が成人として認定)または、教育手当て(19歳から)が国から支払われます。また、大学および学院で勉強したくても、日常生活費に負担のある生徒は、国から学生ローンを定年まで借り受けることが出来ます。大学生の場合、年間最高73 600:-クローネ(2007年8月現在、約133万円)、の支給を生活費として国から受けられ、その内 48 400クローネ(約85万円)が学生ローンとなります。学生ローンを必要としない生徒は、教育手当て(返済不要)25 200クローネ(約48万円)が支給されます。これは年間40週間の授業時間で計算されているものです。

 

大学のある町には学生寮が多くあり、一部は妻帯者用または母子家庭用の学生寮が、独身者用とは別にあります。そしてその学生寮の地域には、これら学生の子供たち専用の保育所が 、設置されている地域もあります。当然進学前の子供を持つ家庭には、それぞれの子供の年齢に応じた育児手当が支給されます。子供を出産した女子学生、もしくは夫婦、同居者には、国の規定による産休手当てが支給されます。

 

教材は、高校まで無料ですが、大学からは自己負担となります。学生の場合は、教材のみでなく、専門書など勉学に必要と学校が承認している書物は、学生割引で購入できます。しかし、学費が無料であることは、学生や家庭に経済負担が 少ないことから、ここ数年、特に高校で不登校が続くようになり、その結果、国は学期期間中に20%以上の不登校をした生徒には、教育手当ての払い戻し請求をするようになりました。特に移民家族の子弟に不登校が多く、社会問題として政府は検討中です。
 

また、単なる学業を嫌っての不登校のみではなく、例えば、高校を中退する生徒も増加しています。ストックホルム県教育課の調査によると、4人に一人の割合で生徒が中退している発表しています。

当然卒業証明がなく、将来の就職にも大きく影響するとして、社会問題としてなんらかの対策が必要とされています。不登校の原因の多くは、外国移民生徒で、難しいスウェーデン語の言葉で授業についていけない生徒は、一年の留年しなければならず、それを嫌って中退する生徒が多いものです。この不登校や中退は、外国人生徒の多い地域の高校に、顕著であると報告されています。


また、高校や大学の学校内試験で、携帯電話のメールを利用して、不正に試験の解答をしたり、インターネットの文壇をそのまま引用して、論文を提出している学生に対しても厳しく処罰するようになりました。 大学教育委員会の調査報告によると、昨年に比較して、今年度(2007年)は400%の増加に達していると報告しています。たとえば、昨年試験に不正したとして退学されられた生徒は345人、注意勧告を受けた104人の生徒がいました。大学によっては、試験当日には、教室内に携帯電話無線妨害の装置を作動させて、試験を実施している学校も出てきました。一部生徒のモラル低下は、大きな社会問題となっています。

 

    ( 2007年7月28日 記載 HSV資料 )

                      

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