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学校と教育 (2007年)

 
スウェーデンの学校:

 

学校教育とその仕組み、その2:

 

前回簡単に学校教育のシステムを紹介しました。このシステムは勉学を希望する者には、とても素晴らしいものです。しかし、このシステムを逆に利用して、安易に学生生活を過ごしている生徒も毎年増加しています。

教育手当ては、前払い方式で学生に支払われています。教育手当てを受け取りながら、不登校を続けている生徒増加していることから、政府は各学期機関の20%を超えて不登校をした高校生には、その不登校期間を計算して、払い戻し請求を実施するようになりました。

例えば、CSN(全国学生協会)の報告書によれば、2006/7年の期間では、全国で1万3千人に及ぶ不登校の高校生について、CSNが生徒または両親に対して払い戻し請求総額は、3千万クローネ以上(8月現在為替で約60億円)にもなっています。

これは、2005/6年度に比較して、34%の増加となっており、その多くは大都市の学校に集中し、統計によると男子学生が78%を占めていると報告しています。

政府は学校に対して、不登校生徒の報告を定期的にすることを義務付けています。不登校の生徒を持つ、家族の経済的負担は大きいものです。
 

また、大学生による教育手当ての不正行為が多いことから、政府は法規定で、不正申告して教育手当てを入手した場合、またはバイト等による規定額内以上の収入を得た場合には、その報告を義務付けていますが、その報告をしなかった場合などとしています。生徒に対する払い戻し要求を厳しくするために、不正に教育手当てを入手した生徒を、犯罪者として最高4年の刑務所に入所させることもいとわないと、新しく法律を制定しました。ちなみに、通常の不正申告と判決された場合の刑罰は最高2年、悪質でないと判決された場合は、罰金または最高6ヶ月の懲役となっています。

通常は協会からの注意勧告で、生徒に払い戻し要求をしていますが、悪質と認められて警察に告訴されている生徒数は、現在年間100人ほどいます。その多くは、国外の大学で勉強していると、事実に反する申請をして教育手当てを受けている生徒であると報告しています。

 更に国内の大学での不登校生徒及び不正申告も多いことから、そのコントロールをどのようにしていくかが検討されています。これは、国籍には関係なく、国内の全学生に当てはまるものです。ある大学生は教育手当ての全額を旅行資金に利用、学期期間中、長期外国旅行をしたために、次の学期教育手当て受給資格を失い、前学期の教育手当て全額の払い戻し請求を受けました。生徒の経済援助が目的に設置されているシステムも悪用されるようになり、規定も厳しくなっていくのは、仕方ないと多くの生徒は言っています。
 

ちなみに、この教育手当ては、学習期間9ヶ月に対して10ヶ月分支給されます。全国で150万人の学生がCSNから学生ローンの支給を受けています。この総額は168億クローネです。また夏期講習のみ受けたい生徒には、4週間の教育手当てが支給されます。最低3週間の学習が必要条件です。

また、ここ数年問題視されているのは、基礎学校(日本の小中学校)の不登校生徒も増加しており、調査によると6年生から9年生の生徒では、全国で1万人を超えていると報告しています。これらの多くの生徒は近い将来、犯罪や社会福祉問題の対象児童となる地盤を抱えているといっても過言ではないと警告もしています。基礎学校生徒の不登校には、ある科目のみ教室から離れたり、まる一日に不登校、または数日間にわたる不登校など、いろいろなタイプの不登校が含まれています。

不登校の中には、両親が学校になんらの連絡することなく、休暇で旅行に出掛けたり、移民家族の中には、自国に数ヶ月帰国したりしている不登校も最近では増加しています。また例えば、一部の移民者家族の中には、自国の宗教上の慣習から、スウェーデンに在住しながら、自国の旗日にあわせて、無断休暇している場合も有ります。教育庁の学校規定では、学校に当日来られない場合は、両親が必ず学校に連絡をすることになっていますが、多くはそれらの規定が無視されて、なんらも連絡がないのが普通です。
 

 

( 2007年8月12日 記載 CSN参照 )

                        

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