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福祉情報(2007年)

 


部屋に閉じ込められている高齢者たち:


高齢者施設に住む人たちは、家庭介護を受けている人たちに比較して、比較的買い物に外出したり、散歩や美術館、レストランでの食事をしたりする、楽しい時間を持つことが出来る可能性があります。そうしたことも現在では、10年前に比較すれば、ほとんどの施設でなくなりつつあります。

民営化により、業者は職員の節減、職員一人当たりの介護担当者数増加、仕事の内容も全てが計算されるようになり、効率を目的に、高齢者本人にとっては、必要と思われる事でも、経営上不必要と思われるものは、徐々に廃除されています。以前のように高齢者施設に入居している人たちが、そろって出かける姿も、今では時々しか見かけなくなりました。

自宅で介護を受けている高齢者および、何らかの身体障害を持ち、例えば車椅子生活を余儀なくされている高齢者たちは、施設に住む人たちに比較して、外出は夢であります。ホームヘルパーには、車椅子を出して散歩などしてくれる時間はなく、何ヶ月も部屋から出たことのない高齢者も、今では珍しくはありません。

中には自分の車椅子で外出が出来る、能力を残している高齢者でも、古いアパートの上階に住む人は、エレベーターも無く、またエレベーターがあったしても、多くの古いアパトーは、一階の中間で止まるシステムのために、その階からわずか5−6個の階段を、車椅子では下りることすら出来ません。
中にはルラトール(椅子などが付いている手押し車、写真参考)で歩行の可能な高齢者でも、一人でその階段を車を持って下りることは負担が大きく、さらに危険な作業ともなります。階段を下りる途中で転倒して、怪我をする人も珍しくはありません。

高齢者の多くが住むアパートでは、住人たちが家主に抗議をし、それを受けた家主が階段の横にスレートを設置しようとしても、今度は国の建築基準がとても複雑で、コムミューンは許可しません。その結果書類手続きの悪循環をするのみで、なんら解決されないまま不便な階段は、そのまま利用されています。これは、訪問介護をするホームヘルパーの負担にもなっています。

ちなみに社会庁の統計報告によりますと、全国の65歳を超える高齢者で、約14万300人が普通のアパートまたは自宅にて、何らかのホームヘルパーの援助を受けています。これは全国65歳から79歳までの3%に当たります。80歳以上では、家庭介護は21%にもなっています。2000年に比較して約19.500人の増加です。

98,600人の高齢者が特別な高齢者住宅(シュークヘム、サービスハウス、グループホームなど)に住んでいます。しかし、一部コミューンのサービスハウスの廃止により、2000年に比較して19,700人,17%の減少となっています。これは、それだけの高齢者が、家庭介護を受けるようになったことを示しています。

これらの施設に住む80歳以上の高齢者の内、70%が女性です。80歳以上の高齢者の16%が特別高齢者施設に住んでおり、2000年に比較して4%の現象となっています。これは死亡したという意味ではありません。施設から家庭介護へと、移籍させられたことを示しています。

また、80歳以上の高齢者で、何らかの身体障害を持っている48,000人の内、持ち家に住んでいるのが、21,000人、アパートに住んでいるのが27,000人います。

何ヶ月も一度も部屋から出たことのない、老人たちの孤独な生活が、今のスウェーデンに存在する隠れた部分の高齢者福祉システムです。スウェーデンの高齢者は、幸せだだと思いますか・・・。

   ( 2007年6月13日 記載、 SOS資料参照 )

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