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福祉情報(2007年)

 


要介護高齢者の生活はどうなる:

スウェーデンでは、以前24時間職員が介護勤務していたサービスハウスという、高齢者施設が多数全国にありました。しかし、コミューンの経費節約を目的に政治家達は廃止の方向に政策を進め、例えばストックホルム・コミューンでは、この数年間で 17のサービスハウスの1034ベッドが+65歳の高齢者住宅となりました。 この結果ストックホルム・コミューンは多額の経費を節約しましたが、その反面、今までサービスハウスに住んでいた高齢者は、今では職員との交流もなくなり、以前よりもさらに、社会から孤立して生活をせざるを得なくなりました。

当然在宅介護の必要性が増加し、家庭介護訪問を営業する企業が増加し、企業競争にもなっています。ここでいう在宅介護とは、以前のサービスハウスに住んでいた高齢者が、そのまま同じ建物内に住み、個人のアパートとして住んでいる高齢者を も含みます。

各企業は営利目的であり、利益の増加を求め、それが必然的にホームヘルパーに対して、効率化向上の要求が強くなってきました。契約時間内に、どれだけの多くの仕事をするか、または一日に何人の高齢者介護をするかが目標となってきました。
  元サービスハウス、

職員は、限られた時間内に介護処理をしなくてはならず、そこには意識的または無意識にミスや手抜き介護が増加してきました。当然その在宅介護に対する家族の不満も、コミューンに対して増加してきました。その信頼を取り戻すために、ホームヘルパーの活動状況を正格に把握することが必要となり、コミューンは全ての作業をコントロールできるように と、ITシステムの採用を検討するようになりました。
このITシステムについては、次のページにて紹介します。

職員は以前のように、高齢者のために、ほんのわずかの時間でも社会的孤立をなくそうと、食事の用意をしながら、短い会話をしたり 、老人の手を取りスキンシップをしながら、余生を少しでも楽しく過ごすことが出来るように努力してきました。しかし営利を目的とする企業は 、それらの精神的介護は経費の収入対象とならないことから、そうしたことも全て廃止の方向となりました。つまり時間単位による全てのコントロール をするようになり、結果的には職員はストレス増加となり、職員の評判は良くありません。

しかしコミューンは家族から苦情が出た時には、そのコントロール表を提示し、職員が在宅介護をした証明に活用するようになりました。家族にとっては職員が自分の両親を訪問したことの確認が出来る利点はありますが、その反面時間に追われて、 老人との短い会話もなく、電子レンジで暖めた夕食をテーブルの上に置いたまま、次の訪問家庭へと急いで立ち去って行き、さらに孤立化していることには気が付いていません。

今では在宅高齢者介護は、商品としか見られていないと言っても過言ではないと思います。コミューンの政治家の言葉とは裏腹に、現実には高齢者の人間的な余生の生き方よりも、大切なのは経費の節約ではないかと思うほどです。
サービスハウス廃止が続き、さらににグループホームの建設も停滞し、全国では、認知症でグループホームに入るべき高齢者が入居できない問題が発生しています。

例えば、北部にあるサンドヴィーク・コミューンでは、2006年度の調査では127人の認知症に査定された高齢者が、グループホームに入居できなくて入居の順番待ちです。 また、ステングスンド・コミューンでは、92歳なる男性が心臓病を持ちさらに認知症であるにもかかわらず、本人の希望である特別高齢者施設の入居許可がされず、暴風雪で停電し、暖房のない森林に囲まれた本人の家に住むようにと書類検査のみで処理していることが新聞で暴露され、社会省から厳しい批判を受けているコミューンもあります。しかし、グループホームの新規建設はなく、グループホームは死亡するまで入居していることから、ベッドが空くのはいつのことか分かりません。そのため、 サンドヴィーク・コミューンは2007年度に、二つのグループホームを建設するように予算の組み込みを計画しています。全国的には、ほとんどのコミューンで新規グループホームの建設は計画されていません。

   ( 2007年2月23日 記載 )

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