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福祉情報(2008年)

   

民営化による、ホームヘルパーの手抜き?

政治交代後民営化は加速する中、必ずしも政治家たちの希望通りには、現場のサービスは改善されてはいません。もちろん多くの民営企業は、次期の契約時に引き続いて契約の確保を保持するために、それなりに努力はしているものですが、本社の幹部職員の思惑とは別に、経費節約で職員が減り、職員一人当たりの高齢者担当数は増加しています。当然現場の職員の介護負担は大きくなっています。

職員も普通の人間、時には手抜きの出来る家庭訪問では、誰も気が付かない状態が続いたり、要介護者やその家族が苦情申し立てをしない限り、手抜きがばれることはほとんどありません。特に外国移民者でホームヘルパーの訪問介護を受けている者は、契約と異なる介護やサービスを受けて不満である場合に、誰もが苦情の申し立てが出来ることを知らない人が多いです。

また、知っていても苦情申し立てをすると、いじ悪されたり、十分な介護が受けられないと不安があり、我慢している人も多いです。

そんな中、スウェーデンの外国人が多い南部地区モルモ(Malmo)で、常識を委棄した訪問介護がホームヘルパーによって長期にわたり続けられていたことが、地方新聞に暴露されました。
目に障害のある外国移民者で35歳の男性の部屋には、明らかにほとんどの介護援助がされていなかった状況が判明し報道されました。

キッチンには、普通のアパートでは見ることのないゴキブリが、ビニールのマット床の上を何匹もいました。部屋の隅には長い間きれいに掃除がされていないために、ゴミが溜まりカビが生えていました。男性が吸うタバコの灰も、ホームヘルパーが掃除をする契約になっているにもかかわらず、掃除はされていませんでした。部屋に敷かれているマットには、汚れた染みの痕があちこちにありました。部屋の中は匂いが強く、長い間十分に掃除がされていないことも明確でした。

 

男性の話では、ホームヘルパーは訪問に来ても、わずか5分程で切り上げて帰っていたと報告しています。ホームヘルパー派遣会社の責任者は、証拠写真を記者から見せられて、「信じがたいことであり、恥ずかしいことだ」と言うべき言葉もなかったといいます。十分な監督もされることなく、ホームヘルパー職員の自由な行動に、今まで全く気が付かなかったという言葉にも疑問を感じます。

 

取り締まるべき官庁は、「その企業を罰する規定がないために、現実には指導にとどまるのみ」という意味のない規定を説明していました。多くの日本人が訪問する高齢者施設は、良い面ばかり視察する傾向がありますが、現実はこうした影の部分が最近とても多くなっています。高齢者施設の職員移動が多いのも。こうした問題を会社内で処理していますから、外部の人にはあまり目立ちません。
 

しかし、民営化は、会社または経営者個人の財産を豊かにはしましたが、介護を受ける側の高齢者には、かならずしもあまり良い効果があるとはいえません。人員不足からホームヘルパーの担当する高齢者数が増加し、コミューンの介護判定も厳しくなって、以前は買い物や散歩も一緒にしてくれた楽しい介護は、昔物語となっています。
 

長い間、自分の部屋から一歩も外出していない高齢者が多いことは、日本から短期に施設訪問をする人たちは、そうした現場を見ることなく、まったく知らないのが現状です。特に経済節約でその影響を強く受けているのが、教育部門と福祉です。


  ( 2008年2月19日 記載 MT )

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