From Stockholm
HOME 福祉紹介 ニュース 観光・旅行


ミニ情報 リンク集 掲示板

 

福祉情報

 
政府は特殊学校の閉鎖を計画、身体障害者オンブズマンは賛成意見:

知的障害、視力障害、言語障害など各種の障害を持つ子供のために、特殊学校が全国各地にあるが、政府は、この程新しい教育方針として、特殊学校を段階的に廃止したい意向を示した。

あくまで提案の段階であるが、全国の教育関係者から反対の意見が多く出ている。世界的にも障害者教育の先進国とまで、いわれている国、スウーデンの政府提案には理解しがたいと発言している。

政府の意向は、「障害を持つ子供を差別することなく、普通の学校に入学させて、普通の子供が障害者に対する理解を深め、援助し、差別化をしないように、身近な教育をすることが必要である。また、個人アシスタントが必要であれば、アシスタントを付けて、学校の日常生活をさせることが必要だ」と説明しているが、教育の現場で活躍している関係者は、政府の提案に否定的である。

現在特殊学校で学ぶ生徒たちの意見は、「政府関係者は、私たちが何らかの障害、または普通の生徒から何かが違っているというだけで、どれだけ辛いいじめにあい、嫌な言葉をかけられ、度の強いメガネをかけているからと取り外して捨てられたり、カバンのの中に嫌なものを入れたり、廊下で押さえ込まれたりして、どんなに苦労してきたか、全く理解していない。いま、この特殊学校に入学して、みんな同じ環境にあり、仲間同士の生活ができ、勉強にもやる気がでてきたのに、また普通の学校にもどり、じめにあうのは嫌だ。私たちの学校を一度は訪問して欲しい」とテレビで訴えていた。

これに対して、身体障害者のオンブズマンが、政府の提案に賛成しているのには、さらに理解できないと、特殊学校の職員や子供たちはなげいている。オンブズマンの意見は、障害があるからと、それを理由に特殊学校などに入学させて、普通の学校をさけることは、さらに障害者への理解を悪く結果になり、普通の学校に入学させて、生徒たちが障害者を理解させる環境にすべきだと説明している。

スウェーデンの学校で発生する生徒への「いじめ」は、最近特に多く、昔のように、たんなる意地悪い言葉のみでなく、暴力を伴う、傷害事件となり、警察ざたになったり、裁判事件となっているのは、珍しくない。時には自殺のみでなく、重症を与えたり、殺人にまで発展した事例もある。学校側は、世間の風評を気にして警察に訴ええないことも多く、さらにいじめを受けた同じ学校の生徒が、暴力を受けて数回救急車で病院に運ばれたのにもかかわらず、警察にも連絡していなかったことが、最近あきらかになり問題となっている。

こうした現場の環境を考慮することなく、単に理想のみで特殊学校の廃止を提案することは誤りであると、ある児童心理学者は言っている。

また、この提案の影には、政府が特殊学校を廃止することにより、学校の家賃が高くなり、職員の給料など運営経費の増加になってきたこと。普通の学校に入学させることにより、アシスタントの経費、教育費など全てコミューンの負担となることから、政府は一部の補助金を支払うだけで済むことになり、各種の経費を大幅に節約できることも含まれている。

ちなみに、特殊学校の生徒数は全国で、約1860人いる。
( 2002年5月28日 記載 )

                           福祉情報INDEXに戻る