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介護実地体験

  スウェーデンの高齢者福祉介護連載:

三浦典子さん体験 その4.


幸せとは何か・・・

アレックスとは毎日の仕事の中で、いつも自分たちの事について話した。ビニエムへと同じ質問に、彼はこう答えた。「スウェーデンのお年寄りは、たいていがお金持ちで素敵な家具に囲まれて、医者にもすぐに行けるし、食べたいものも何でも食べることが出来る。でも、彼らは孤独な人が多い。

ここにいる人もそうだよ。僕はここで何人ものお年寄りがひとりぼっちで死んでいくのを見てきた。物質的にいくら満足しても、プライバシーが大事だとしても、それが本当に大切なことなのかとても疑問だよ。

僕はスウェーデンが大好きだし、ここでの友人も家族のようなもの。でも、自分の考えとは違う部分が大きいかな。本当に大切な事なんて、ほんの些細な事だよ。その幸せをきちんと分かって生きていきたいね。」スウェーデンでは成人した子供の多くは両親とは同居せず、自立して生活する。それと同じく、高齢とはいえそれぞれの生活を尊重し、同居して子供が親の介護をする率は日本に比べてとても低い。

これは驚いたと同時に、文化や考え方の違いを目の当たりにした。確かに、このサービスハウスで暮らす大半の高齢者は、ヘルパーが訪問する時以外はあまり他人との接触がない。

一人でいる時間は彼らにはとても長く感じるのだろうか?それとも自由に、気持ちよく過ごしているのだろうか?個人差はあるにしろ、施設にいる人が一番接触するのはヘルパーであるのは事実。少しでも楽しい時間を過ごす手伝いが出来ればと思う。

お礼の挨拶代わりに?サービスハウスでの最終日、施設内のレクリエーションルームにて私が趣味でやっている琉球三線のライブを披露した。かなりの人数が集まってくれた中で、最初は日本語の唄を理解してもらえるか不安だったが、静かに耳を傾けて聴いていたお年寄りも最後には大きな拍手をくれ、私自身が感激してしまった。

音楽は国境を超えると言うが、まさにその言葉を実感した瞬間だ。わざわざ三線を背負ってきた甲斐があったかな。


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ホームヘルパー、三浦典子、東京: 2003年

        
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