「痴呆症介護ガイドブック」
26. 『リッスン、ヘルプ、ステイ』 その 3:『ステイとは、どんなに忙しくても、ほんの少しの時間でいいです、立ち止まって、老人のそばにいてください』
一定の勤務時間に、決められた仕事をやりとげなくてはならない多忙な職員は、痴呆老人が何か言おうとしても、気が付かず通り過ぎてしまいます。
言葉や動作で十分に表現ができないので、目の前を走り去っていかれては、何も話すことができません。
これは痴呆老人のみの問題ではありません。身内家族が施設を訪問しても、いかにも忙しそうに目の前を通り過ぎて行く職員には、家族は遠慮して質問もできません。
時には何か言い出しても、気が付かないのか、無視したり「戻って来るから、後で」と言ったまま、忘れられたり、相当時間がたった後で、「何でした?」と聞かれても、そのころには老人はすでに忘れています。
ほんのわずかの時間でいいです。立ち止まって老人の椅子の側に行き、やさしく手を添えてください。小さい赤ちゃんの手を握ってやると、赤ちゃんがギューと握りかえしたことを覚えていますか。
手に触れることによって、そこにはやすらぎがあり、安心があるのです。
いつも「リッスン、ヘルプ、ステイ」この言葉を忘れないでください。
(2004年1月23日 記載)
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