「痴呆症介護ガイドブック」6.「前頭葉痴呆」
前頭葉痴呆(Frontal lobe dementia)とは、その名前のごとく大脳の前頭葉にみられる痴呆症ですが、この痴呆症はいままで書かれている痴呆症状とは異なることから、アルツハイマー型老年痴呆とは違う、新しい「前頭葉痴呆」とよばれています。
神経病の症状がみられますが、この傷害について、医学博士・杉浦和朗の著書「中枢神経系の理解」には「前頭葉の下面には人間を人間たらしめるのに必要な「高次の精神機能」を司る領域があります。
この部に傷害をうけると、当初は人間としての深みが失われ、性格が変わる程度ですが、傷害がすすめば、感情に起伏がなくなり、人格は荒廃し、周辺への無関心・無欲状が目立ってくる」と書かれてあります。この症状の変化は、常に身内家族や職場仲間が最初に気づきます。本人には病気である意識はありません。
状況判断の能力が欠け、社会的交際が悪くなってきます。たとえば、食事の仕方も雑になり、病人は食べられる物と食べられない物の差別がつかなくなり、同じ行為を続けたり、同じことを繰り返し言ったり、言葉も話し方も変わってきます。
他人が言った言葉を真似して、繰り返すのも特徴の一つです。そしてだんだんと言葉数も少なくなり、無感動で、努力もしなくなり、そしてなげやりで、何事も気にしなくなります。
他の痴呆症と異なることは、この病人には、見当識とか記憶能力は、病気期間中長く残りますが、最後には侵されます。
(2002年3月10日 記載)
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