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高齢福祉社会はどこへ (2005年)

                
コミューンの高齢者対策は、どう変わる・・ある老夫婦の悲劇:

政治家からは経費節約の指示、失業率は低くならないなど、経済的に悪条件を重ねている全国の各コミューン高齢者福祉担当課は、増加する高齢者にどのようなサービスが提供できるのだろうかと考えます。

今から数年前に実際にあった、痴呆症婦人を抱えたある家族の悲劇を記載し、それ以後なんら良い方向には改善されず、地域によってはさらに悪化している高齢者対策を思うと、以前の素晴らしい高齢者福祉がいつまた戻ってくるのかと不安になります。

ここに記載するのは、痴呆症である自分の妻を持ったある老人の悲劇です。高齢の夫は、全ての財産整理をし、電話も登録を廃止、部屋の中を全てきれいに掃除、自分の衣類を荷造りしました。老人の妻は当時87歳、医師から重度の痴呆症と診察されていましたが、介護はその夫である78歳になる老人が毎日していました。

地域の警察宛に書いて手紙には「私(名前と住所記載)は、昨日1997年3月7日、自分の妻を殺害いたしました。その理由は・・」と記載され、文字は震える手で書いたと思われる書体でした。しかし、手紙は明確に、しかも正確に正しいスペルで、普通用紙にインクペンで書かれてありました。

手紙が警察に届いたのは月曜日、手紙を読んだ担当警察官は直ちに住所である、ソルナのアパートニーに警察官を派遣しました。アパートのドアーは、手紙に書いてあるように施錠されていませんでした。部屋の中にはきれいに手入れされたシーツのベッドには、手紙の通り婦人が横たわっていました。部屋の中はとても整頓され、掃除も行届いていました。

机の上には、貯蓄していただろうと思われる、わずかなお金が残してありました。手紙の主である夫はいません。手紙には、前の土曜日にシリアラインでヘルシンキ行き、午後6時発の船に乗ると記載してありました。自分の遺体で他人に迷惑をかけたくないと記載してあり、警察が確認したところ、記載通りに乗船し、高級の部屋を予約していました。

船の部屋には、IDカード、スーツケース、さらにもう一通の手紙が置いてあり、それは土曜日の午後23時に記載時間が書かれてありました。「誰にも見つからないように、船から飛び降りて死にます」書かれ、船員が全て調べましたが老人を発見できませんでした。海上警察の船も周囲を捜索しましたが、死体は発見できませんでした。

部屋の中に置いてあった手紙には、自分の最愛の妻を睡眠薬で眠らせ、さらに死を確実にするために喉も閉めたと、書いてありました。

警察の確認で、ホームセンターは婦人が重度の痴呆症で、夫が全て介護していたことを証明しました。理由は不明ながら家庭介護の援助を断り、すてべ夫が介護していたと説明しています。夫婦を知っている職員や近隣の人たちは、夫婦仲がとてもよかったと説明しています。しかし、夫は24時間介護にとても疲れていたとも職員は説明しました。

婦人の息子は警察からの連絡にも、夫婦の生活を熟知していたので、少しも驚かなかったと言います。夫は息子が少し前に夫婦を訪問した時、夫が「妻の死ぬ時を迎えたくない」と話していたそうです。夫の死体が発見されない限り、殺人として警察は処理しなくてはなりませんが、悲しくも素晴らしい夫婦の愛情だったと思います。

この事件が発生したのは1997年ですが、当時よりもさらに悪化していく高齢者福祉、結局は痴呆症老人を抱える家族が、その負担を全て負うことになっていくのでしょうか??

今後コミューンは、高齢者対策をどのように対応していくつもりなのか、先行き不安が多いこのごろです。

  ( 保管していた事件記録より 2005年1月11日 記載 )

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