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高齢福祉社会はどこへ (2004年)

       
社会省は、高齢者援助が悪化の方向にあると警告:

今年、2月にスウェーデンの社会省は、高齢者が介護援助等を受ける判定基準が毎年厳しくなり、高齢者への介護や援助が悪化していると警告を発した。これは、ホームヘルパーによる介護、援助がうけられなくなり、また特別養護施設、グループホーム、サービスハウス、シュークヘム(ナンシーホーム)などに移住することが難しくなってきた事を示している。

過去約10数年の間に、介護や援助および施設への入居基準が厳しくなる一方で、現在では病気や障害が悪化していないと、入居できない状態になっている。家庭介護を受けている高齢者がホームヘルパーの援助を必要としていて、実際には受けられなくなり家族の負担が増加し、燃え尽きるまで介護するか、高いお金を支払い個人介護を受けるしかない状態になっていると、社会省の職員は言っている。

例えば、障害が進行する前にリハビリなどで進行防止をしていたが、運動療法士や作業療法士などの援助も受けられなくなり、さらに悪化するままにされている状態が各地でみられる。結果的には、コミューンが施設に受け入れなくてはならず、一時的に経済節約しても、長い目で見た場合は、逆効果となる。老人達の残された人生の効率が悪くなるばかりである。

高齢者施設の廃止は、ここ数年の間にスピード化し、2002年から2005年の間に、約13 500ベッド席がなくなっていく。コミューンは、その理由として入居希望者が減ってきたと説明しているが、実際には入居基準を厳しくして入居できないようにし、その後入居者が少なくなって必要性がなくなってきたと説明している。これらは、全てコミューンの経費節約の目的のためである。

また、コミューンは人件費を含め諸経費が数年前に比較して、一人当たりの介護費等が高くなり経営困難となってきた事を理由としている。社会省は、このスピードで悪化が進行すれば、老人達の将来は不安そのものでしかないと警告している。それは同時に施設における質の悪い介護と、家族への援助がなくなり、家族負担は更に増加するのみであると言う。

高齢者労働環境監督委員によると、ストックヘルム県の大きな高齢者施設ほど、介護や援助が小施設に比較して、もっとも悪いと報告している。昨年5月1日に、ストックホルム県は7人の高齢者労働環境監督委員を認定し、高齢者施設の実態を調査することになった。

今年1月までに県内にある500の高齢者施設の内、75施設を訪問調査した結果、早急にに改善を要すると判定された施設は20件におよぶと報告している。その内の4県は非常に悪く、ただちに改善されないと認可取り消しがなされる可能性があると判定。

大きい施設ほど改善を必要とし、職員への負担も大きく、さらに職員の教育が十分にされていないと判断している。小規模の施設では、職員と管理職員間の交流もよくなされており、検査の結果、介護等も良好な成績をおさめているという。

ある監督委員は、一年間に家族や老人達から、約1000件の電話や手紙による苦情を受けているという。

 (高齢者オンブズマン、県の高齢者労働環境監督委員報告等参照 2004年3月17日 記載)
         

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