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高齢福祉社会はどこへ (2004年)

    
高齢者住宅は、廃止の傾向:

スウェーデンの長期に渡る経済不況は、ついにコミューンの高齢者福祉にも大きく影響するようになった。社会省の報告によると、ここ4年間で全国で、なんらかの介護を必要とする高齢者や身体障害者が入居している高齢者住宅、約13500のベッド数が廃止されるという。

これは、現在すでに介護の内容が悪化し、老後により良い介護を受けられることを期待していた高齢者の将来の生活に対する安心感もなくなっていくと、今後の高齢者福祉を予測している。

ダーラナ地区では、2002−2005年度の間に、25%削除を計画、ゴットランドでは16%、ストックホルムでは12.5%廃止するという。

言うまでもなく、その原因はコミューンの経済負担が大きくなり、高齢者福祉の経費を節約するのが一番簡単な方策であるとともに、介護を必要とする高齢者からの抗議は、精神的にも肉体的にもその力はなく、抗議をする家族へも、政治家達は「老人の介護をするのは、家族に身近な家庭が最良である」と、苦しい説明をしている。

更にコミューンの政治家達は、2年前には入居希望者が約2500人(高齢者及び身体障害者)もの待っているにもかかわらず、高齢者住宅の希望者は減少してると説明。多くの家族は老人を家庭で介護することを希望していると、また今後80歳以上の老人も減少の一途であると説明。統計局は、80歳以上も、まだしばらく増加していくと予測している。

一人住まいの老人、子供たちが遠方で仕事をしている老人夫婦の家庭、夫または妻が軽度の痴呆症ではあるが、なんらかの介護を必要とする者は、増加しているにもかかわらず、ホームヘルパーを充実すれば、解決できるとしている。しかし、社会法で介護を必要とする老人たちの高齢者福祉施設での生活を保護していることは、まったく気にかけない。

また、高齢者施設の介護者のみでなく、ホームヘルパーの仕事を希望する者は、毎年減少し、更に福祉学校生徒の入学希望も減少している現状を、まったく無視していると警告を発している。

多くの介護を必要とする老人たちのアパートや家庭は、古い建物に生活している者が多く、エレベーターもない建物もあり、各階の連絡は長い階段のみである。ホームヘルパーには、老人を外出させたり、散歩させるそのような時間的余裕はなく、車椅子生活を余儀なくさせられている老人達に、外出の機会はほとんどない。

コミューンの福祉課では、補助金によってエレベーターの設置などを提案しているが、今までの状況から、実際に設置されるは何時のことかわからない。

また、コミューンの経費節約は、細かいところにも影響している。例えば、ソルナ・コミューンのある総合高齢者施設は、今年2月1日から、施設内に配布されていた、日刊新聞を全て廃止した。

これは、ディケアーセンターや図書室で入居者が読む機会がなくなり、あるいは職員が目が悪くて新聞を読めなかった入居者に社会情報として、読んで聞かせていた時間も廃止され、さらに社会から孤立させようとしいるものである、と施設の職員は憤慨し、政治家達は自分達の給料や手当ては上げているのに、わずかな老人の楽しみを奪おうとしていると言っていた。

ソルナ・コミューンでは経費節約として、痴呆症住宅(グループホーム、シュークヘムなど)を少なくして、サービスハウスに変更しようと計画している。いずれ、ストックホルム・コミューンが実施したように、サービスハウスも廃止し、経費のかからない高齢者アパートに変更されるのも、そう長くはないと職員は言う。

参考までに、統計局の高齢者人口予想数を記載:

年齢 80-84 85-89 90-94 95-99 100-104 105-
2002年  259 813  141 923  56 331  11 771  1 109 46
2005年 258 532 153 147 59 223 13 247 1 393 55


 (SVT.DN.SVD.ST 資料参照 2004年2月3日 記載)
            

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