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高齢福祉社会はどこへ (2004年)

                
刑務所の服役者の方が、高齢者よりも良い待遇を受けている:

スウェーデンの各コミューンは、経済不況から立ち直ることも出来ないまま、高齢者社会福祉、身体障害者等の福祉を維持していかなければならない。しかし、税収入の増加はあまり期待出来ず、コミューンは税金対策と経費節約で、数年前には予想すら出来ない状態まで悪化している福祉対策を、さらに経費節約を進めていかせざるを得ない状態である。

大蔵大臣は経済界のミーティングで、先ほど「40年代出生の肉隗の面倒を60年代出生者がみなければならない」と発言して、マスコミをはじめ政界でも強い批判を受けた、翌日にはお詫び発言をしたが、そうした発言が出るほどに、高齢者福祉の負担は政治家達の悩みとなっている。

マスコミには、毎日のよう高齢者施設の介護問題が報道されているにもかかわらず、改善対策は何もされていない。例えば、ウプサラのサービスハウス・ラムード(Ramund)にあるホームヘルパー部門が、昨年職員により社会省に、Lex Sarahの法律による介護等の不備問題について報告し、改善指導を受けたいたのにもかかわらず、今年11月のみで68件にも及ぶ介護問題報告がレポートされた。

職員は、「時間がまったくなく、介護の規定通りには出来ない」と発言。12月には、あまりに状況がひどいからと社会省に新規のLex Sarah法の手続きを取り報告した。報告書の中にはコミューンが指定している介護は、時間がなく十分には出来ないが、それはコミューン自体が無理な要求を提出しているためでり、職員不足から指定通りに老人介護するのは不可能であるという。散歩とかシャワーの時間などはまったくないと言う。責任者は職員の増加を計画中と回答しているが、職員間では「何時のことやら」とTVのインタビューに答えていた。

また、ストックホルムの南部地区にある、高齢者施設マーグダレーナ・ゴールデン( Mgdalenagården)の老人は、刑務所の服役者には、毎日一時間の運動時間と、栄養のある食事を服役者たちが集まっている食堂で、みんなと一緒に食事が出来る時間が提供されているのにもかかわらず、施設の老人は、一週間に一回も外出や散歩などもさせてもらえない。さらに食事は冷たい冷蔵食をホームヘルパーが訪問して、レンジで暖めた食事を一人でしなくてはならない。話し相手もいない。社会的交流はほとんどなく、人権無視であるとして、法律オンブズマンに告訴した。

告訴した婦人は、「政治家達は、高齢者の老後の人生について、いったい何を考えているのか理解に苦しむ。もしも、子供に対して同様のひどい取り扱いがされたならば、政治家達は異口同音に改善を叫ぶであろう。同じ事は刑務所の服役者に対しても同じ事であるが、こと高齢者に関しては政治家達は、何も言わない」と厳しく批判している。

現在の豊かなスウェーデンを築き上げたのは、我々高齢者であり、今の大人達は政治家も含めて、その恩恵を受けている事をまったく無視している。それどころか邪魔者扱いにしていると、批判は続く。国連でも、戦争犯罪者の人権と権利を認めて保護しているのに、なぜ高齢者の人権は保護されないのかとも発言している。

ソーデルマルムに住む101歳になる婦人が、高齢の娘に介護されており、娘が疲労で介護ができないからと、コミューンに母親(101歳)を高齢者施設にと入居申請をしたところ拒否された。その一方でコミューンは、施設への入居者がすくなくなったからと、サービスハウスを閉鎖している。

(DN.NUT.STH 参照 2004年12月13日 記載 )

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