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高齢福祉社会はどこへ

  ついに、ここまで落ちたか、スウェーデンの高齢者福祉:

スウェーデンの高齢者福祉は、各種の分野で、現在も素晴らしいシステムを継続しているが、エーデル改革後、行政の計画とは違った結果になりつつあり、経済不況等が影響して、必ずしもすべてが良いとはいえない状況になり、いろいろな問題があることが表面に現れるようになった。それらを調査して記載していきます。

その1.職員不足から、20人の入居者に、たった一人の職員が勤務:

民営化の後、一般企業が高齢者福祉に参加、その後各高齢者施設で、職員不足、介護など、いろいろな問題が発生している。しかし、これら一般企業と競争を強制させられているコミューンの高齢者施設も、職員不足と経費節約で、各種の問題が発生し、今まで築き上げたスウェーデンの高福祉社会も、崩れつつある。

今年(2003年)最初のスキャンダルが、正月気分も終わらぬ1月の初旬に発覚した。民営化後、期待していて福祉改革とは反対に、少しづつ悪化していく高齢者福祉は、再検討の必要があると国も認めている。

スウェーデンの中央部に位置する、オーレブロ県内にある、高齢者施設スールゴールデン(Solgården)では、昨年末のクリスマス休日と正月の間に、職員不足で普通4人の介護職員が常時勤務している施設が、連休の間わずか2人の職員、時には1人の職員が、20人の高齢者介護をしていた事が、家族からの苦情で判明した。

クリスマスイヴに勤務した職員は、たった一人で20人の高齢者を介護しなくてはならず、一人ではすべての入居者の介護ができないと、介護の限度を感じた職員は、自分の娘の夫に電話連絡し、施設で入居者の介護の援助をさせていたものである。娘の夫は、本職は大工職人で、食料品店でも勤務しているが、過去に一度も介護施設で勤務した経験はない。

職員は、「自分でできる限の努力をしたが、とても時間がなく手が回らない、入居者の希望に応じることもできず、最後に仕方なく、娘に援助を依頼したが、介護経験のある娘は来る事ができず、代わりに娘の夫に電話して援助を頼んだ」と説明。娘の夫は、「最初はクリスマスを家族と過ごす予定であったので、断るつもりだったが、他の職員が施設に勤務に来られないと聞き、娘の母親が気の毒になり、援助した」と語っている。

この施設では、職員不足は珍しいことではなく、数年前から常に職員不足で、介護職員の一人当たりの仕事も多くなり、介護にも限度にきていた。、多くの正職員の病気休暇が多くなり、これ以上我慢して黙ってはいられなかったと職員は説明。

このコミューンに勤務する、高齢者オンブズマンは、事実とすれば不安と恐怖を感じる。あってはならないことであり、このような状態を認める事はできないと発言。

コミューンの福祉課担当責任者は、我々のコミューンだけの問題ではなく、各地で同じような問題が発生している。政府がこの問題を真剣に検討すべきであると発言。

さらにコミューンの政治家達が、これ以上経費節約を要求してくるならば、私は職員のみでなく、入居者に対しても責任をとることができないから退職する気持ちでいると発言。民営化の改革後の影響がここまで大きくなってきている。スウェーデンの高齢者福祉も、ここまで質が低下してきたのかと、考えさせられると発言している。

 原稿出展は新聞記者A Rytterbrantの好意によって提供されたもの。
 
 (BP 参照 2003年1月10日 記載)
              

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