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高齢者福祉の民営化

 
エーデル改革のその後:

エーデル改革「老人医療福祉統合改良政策」は、1992年に施行された。

なぜ改革か・・・?

高齢者と身体障害者の実態が、悪化されることが予想される福祉問題の解決が必要となり、社会福祉、住宅政治政策にまで影響を与え、その対策のためエーデル改革準備委員会の「高齢者福祉の権限と責任」報告書(DS1989・27)の中に、いくつかの高齢者と身体障害者福祉問題を提出した。

まず、必要性と対応結果の関連にハーモニがない。県と地方自治体との業務連絡が悪い。各種のサービスに欠ける。職員教育が不十分。日常の介護と治療の連携が密接でないなどが挙げられていた。

目標は「社会サービス、医療と治療の効率化向上」「よりよい安心感の提供」「要介護者の選択の自由と決定権」である。

その結果は、目標達成のために「組織の分限化」が行われ、以前は県の担当であった高齢者福祉が地方自治体の担当となった。「権限と責任改善」により、高齢者医療の権限と責任の多くが医師から看護婦に移動した。

たとえばケアの内容と方法は看護婦が決定し、患者への介護と治療に際し障害や病気の発生した場合の報告責任を持つ。看護婦は仕事のやりがいを感じ、職業意識とプライドを持つようになった。

「財政組織の移管」のため、地方自治体が病院の高齢者の社会的入院費を負担することになり、地方自治体の財政にとってこの支出は大きく影響した。その解決のために、地方自治体は在宅介護に力をいれ、新しく老人ホームやグループホームなどの建設を始めた。

しかし、すべてが良くなったのではない。たとえば病院で治療が終わった患者を経費節約から、引き取り先が決定もしないうちに退院させるために、県と地方自治体のたらいまわしが続き、本来引き続き介護が必要な老人が死亡した事故が各地で続いているがなんら改善されていない。

老婦人が病院から退院したにもかかわらず、地域の担当看護婦にも、ホームサービスの職員にも連絡がなされず、翌日には連絡を受けたホームヘルパーが警察官と一緒にアパートに入った時には、すでに老婦人は死んでいたなど(地方新聞JP−94.03.12)あるべきでない事故も発生している。

原因は、患者が病院で胸が痛く気分が悪いと訴えたのにもかかわらず帰宅させられ、退院に際し総合連絡が不十分なため、介護が受けられず死亡したものである。

地方自治体の財政節約の名目で、92年から94年の間に、大幅に介護士、准看護婦などの強制退職があり、また経営効率化を図る目的として、民営化が強硬に進められ、さらに医療関係の失業者が多くなった。

ストックホルム市の医療関係職員を調査すると、91年1月に11 860人から、93年12月には10 013人退職している。失業者の一部は、デンマークやノールウェイの病院に勤務している。

施設の職員不足が原因となり、看護婦一人当たりの仕事量が多くなった施設では、不況な時にもかかわらず退職する者がいる。

(2001年12月2日 記載)


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